文・松田 総平(NPO法人e-kids 代表)
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e-kidsでは、「メディア」をコミュニケーションのための道具と捉えています。山で拾ったドングリもそのドングリから親子で何らかの会話が生まれれば「メディア」のひとつになります。子ども達が積み木で遊んでいる状況の中では、積み木もりっぱな「メディア」なのです。こうした「メディア」は、子どもの好奇心を刺激し、探索や表現、交流といった学びに大切な能力を引き出すことができます。また、家族や周囲の人とのコミュニケーションを促進し、人間関係の絆と互いの信頼を深めることにも役立ちます。
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さらには、「メディア」の捉え方をコミュニケーションの道具としてだけではなく、「デジタル」と「アナログ」の両面から捉え直し、その「デジアナ」のバランスを考え、子ども達に提供することが必要だと考えています。そのためにも、子どもを取り巻く大人が「メディア」についての理解を深め、真のメディアリテラシーを向上させることが必要不可欠になります。
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e-kidsの活動にひとつに、「ビオマッププロジェクト」があります。このプロジェクトは、子ども達の自然体験(アナログな活動)をもとに、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話で写した動植物の写真をインターネット上の動植物地図図鑑に登録し(デジタルな活動)、全国の子ども達や大人、動物学者や植物学者と情報(画像、種類、時間、位置情報)を共有しようとするものです。
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そして、その図鑑を利用することが、「山や川へ行こう!」「虫を探しに行ってみたい!」という動機付けとなり、子ども達の自然体験が増幅してほしいと願っています。また、この情報の収集と編集、発信、共有体験をスパイラル状に繰り返すことで、自然への興味関心は確実に広まり、子ども達のメディアリテラシーも向上すると考えられます。
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ここで、動植物の情報をデジタル化するメリットを考えてみましょう。まず、情報収集の容易さがあります。これまで動植物の情報を収集する手段となっていたのは、スケッチや従来のフィルムを利用した写真、もしくは採集・標本作り等しかありませんでした。それぞれの利点もたくさんあるとは思いますが、容易さという観点からするとデジタル化できるメディアには及ばないでしょう。これは、情報の編集、発信、共有においても同じことがいえます。収集した情報に付加情報を与えることにも、これまでの道具にはない簡易さがあります。発信もボタンひとつ。また、共有という点においてはデジタル化することでその範囲は比較することが出来ないほど広がります。数人の友達や学校等の範囲に限られていた共有範囲が一挙に全国、全世界に広がります。インターネットの普及で、これまでの道具がデジタル化し、アナログな道具だけでは出来なかったことが容易に行えるようになりました。世の中は急速にデジタル化の方向に動いています。「デジアナ」な思考で、子どもにとっての「メディア」を捉え直す必要があると思います。
こんな時代だからこそ、みなさんも「デジタル」と「アナログ」に生きる両生類「デジアナ人間」になりませんか?
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| 引用:「小児歯科臨床」Vol.9
No.8 2004(東京臨床出版 発行) |