第1回 『カメラマンは きみ&あなた』
文・橋本 信子さん
(e-kids 会員/板橋明星幼稚園 園長)
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このコーナーは、幼稚園や保育所、学校など、学びの現場で実際に行われている、子ども達の自己表現の育成に役立つようなメディアの利用方法や取り組みについて具体的に教えていただこうというもの。現場の先生方からのレポートを中心にご紹介していきたい考えています。また、実際にご自身のお子さんが体験したことを紹介したいという、会員の皆さんからのレポートも、お待ちしています。そしてさらに、このコーナーへのにご意見、ご感想をお寄せいただけると、うれしく思います(編集部)。
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●対象 年長 5・6才 35名
●いつ クラスでの自由遊びの時間
●誰が 一日2名(当番)
●準備するもの デジタルカメラ(CF30枚撮りにセット) |
●具体的な方法
1)3学期の初め、年長組保育室へカメラを持って、園長の仕事の手伝いを依頼に行った(幼稚園ホームページに日々の様子を写真で掲載していることを、子ども達も承知済み)。
2)クラス当番の2名が順番に担当し、全員に機会があることを確認。「ホームページに幼稚園の様子を掲載」との目的のみ伝える。
3)禁止事項は言わない(依頼されたことの重要さを自分達で理解・判断させたい)。
●活動の特長
「園長から頼まれた」という使命感・責任感が子どもから伝わってくる。職員(大人)のみが持っていたカメラを自己責任で管理・使用(当番の特権)。子どもの感覚の中でも「遊び」ではなく「仕事」として受けとめている。
カメラを「遊具」として扱うのではなく、「道具」として受けとめている。
●成果・所感など
私のカメラを子どもに手渡すと決めた時点では、壊れても仕方がないと考えていた。しかし、子ども達を信頼して仕事を依頼していることを、導入段階で伝えたので、くどくど注意事項を言う必要がなかった。年長としての自覚・自立ができてきている就学直前ということも子ども達の意欲に結びついたのかもしれない。「壊れても仕方がない」と考えたことは失礼なことだったと、反省もさせられた。カメラを持つ子よりも、周囲の子ども達の興味が、カメラを壊すことになるのでは・・・と思っていたのは、私の先入観であった。自分は「カメラマン」であるという意識が被写体を探して走る意欲的な姿となっていた。被写体は日頃遊んでいる遊具だったり保育室だったり、友達だったりした。周囲の子ども達も「カメラマン」として認識して、カメラを触ったりする様子もなく、邪魔することもなかった。今回の子ども達の作品を見て、子どもの視点で捉えた作品をたたえようとする姿勢では、活動に取り組みたくないと感じた。そのような姿勢は、偶然に生まれるものに対して、大人が評価を先読みしていることになるのではないか・・・と思えるのである。保育者・教育者としての密かな期待を敢えて抑えて、向かいたいと思う。作品のできばえをとやかく言うことより、子どものカメラマンとしての生き生きした姿に感動したのであった。
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